こころに棲むひと

会社に入って3カ月。

新しい環境に、
どうしてもどうしても馴染めなかった彼女の身体は悲鳴をあげ、
ついにドクターストップがかけられました。

「今月末で、辞めることになりました」
ランチのとき、彼女は、か細い声でそっと教えてくれました。

自分を責める言葉がたくさん並べられ、
そのひとつひとつを、大切に聞き取りながらも
わたしは、まったく問題ない、なにひとつ欠けていない彼女を
見つめ続けました。

大丈夫。
なにも問題ないから。

わたしは、何度も伝えました。
彼女は、力なく笑うばかりだったけれど、、、。

最後の日、彼女の背中を見送りながら思いました。

いまだかつて一度も欠けたことのない、
彼女の真の強さを、
これからも、
いつも心に留めていよう、と。

いまでも、
彼女のことを思うとき、
胸のあたりがぽかぽかします。

まるで、彼女が、
こころに棲んでいて、
火を灯してくれているみたいです。

そういう存在が
こころのなかにたくさんいてくれることが、
わたしを豊かにしてくれます。

わたしを生かしてくれます。

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